週刊レキオ社 「医療Q&A」 平成21年9月4日掲載原稿
今回の質問
これまで健康診断をうけたことがなかったのですが、はじめて受けた今年8月の健康診断でお医者さんから血糖値が高く、蛋白尿もでているので専門の医師にみてもらうようにといわれました。とても心配です。どのような病気が考えられるでしょうか。(北谷町 46才・男性)
解答
血糖値からお答えいたします。まず、健診は通常朝ごはんをたべない状態で採血しますので、空腹時血糖が高い状態だと考えます。空腹時血糖値は109mg/dlまでが正常ですので、ご相談者の空腹時血糖値は110mg/dl以上だと思われますが、126 mg/dl以上なら糖尿病を強く疑い、他の検査、例えば食後1~2時間の血糖値やHbA1c(血糖値の平均:6.5%以上なら糖尿病と考える)などを組み合わせて診断します。空腹時血糖値が110~125 mg/dlなら、一応糖尿病の前段階である境界型と考えますが、糖尿病である場合も比較的多いため、時間的、経済的に許せば「ぶどう糖負荷試験」を行い境界型か糖尿病型かを区別します。(3時間程度、3割負担で1000~3000円ぐらい)
「ぶどう糖負荷試験」とは、ぶどう糖のはいった炭酸水を、飲む前、飲んだ後30分、60分、120分の計4回血糖値を図り、その120分後の血糖値が200mg/dl以上なら糖尿病型、140~199mg/dlなら境界型となります。
次に蛋白尿についてですが、蛋白尿があるということは腎臓に負担がかかっているということです。蛋白尿の原因はいろいろありますが代表として二つあります。ひとつは先ほどの糖尿病からの腎臓病によるもの、もうひとつは糖尿病とは関係ない慢性腎炎からのものです。 糖尿病からの腎臓病は5~10年程度高血糖状態が続いた後からでてきますが、ご相談者の場合いつから糖尿病だったか不明ですので、(眼科で診てもらい)糖尿病による網膜症があれば、この蛋白尿も糖尿病からの腎臓病によるものと判断します。
治療として、糖尿病に対しては食事のカロリー制限とウォーキングなどの軽い運動を開始します(蛋白尿が多い場合や既に腎臓の働きがおちている場合は運動を制限します)。蛋白尿に対しての治療は、糖尿病があろうがなかろうが、食事の蛋白質(肉、魚、豆腐、卵、納豆など)や塩分を少なくし、腎臓にかかる負担を軽くすることが大事な治療になります。 最近は、血糖値を抑えるのみ薬や、血圧を下げることはもちろん尿蛋白も減少させて腎臓を守る血圧の薬が次々に使えるようになってきて、食事療法とあわせて腎臓の働きを維持・改善できるようになってきましたので、心配は後回しにして治療を開始しましょう。
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今回の質問
これまで健康診断をうけたことがなかったのですが、はじめて受けた今年8月の健康診断でお医者さんから血糖値が高く、蛋白尿もでているので専門の医師にみてもらうようにといわれました。とても心配です。どのような病気が考えられるでしょうか。(北谷町 46才・男性)
解答
血糖値からお答えいたします。まず、健診は通常朝ごはんをたべない状態で採血しますので、空腹時血糖が高い状態だと考えます。空腹時血糖値は109mg/dlまでが正常ですので、ご相談者の空腹時血糖値は110mg/dl以上だと思われますが、126 mg/dl以上なら糖尿病を強く疑い、他の検査、例えば食後1~2時間の血糖値やHbA1c(血糖値の平均:6.5%以上なら糖尿病と考える)などを組み合わせて診断します。空腹時血糖値が110~125 mg/dlなら、一応糖尿病の前段階である境界型と考えますが、糖尿病である場合も比較的多いため、時間的、経済的に許せば「ぶどう糖負荷試験」を行い境界型か糖尿病型かを区別します。(3時間程度、3割負担で1000~3000円ぐらい)
「ぶどう糖負荷試験」とは、ぶどう糖のはいった炭酸水を、飲む前、飲んだ後30分、60分、120分の計4回血糖値を図り、その120分後の血糖値が200mg/dl以上なら糖尿病型、140~199mg/dlなら境界型となります。
次に蛋白尿についてですが、蛋白尿があるということは腎臓に負担がかかっているということです。蛋白尿の原因はいろいろありますが代表として二つあります。ひとつは先ほどの糖尿病からの腎臓病によるもの、もうひとつは糖尿病とは関係ない慢性腎炎からのものです。 糖尿病からの腎臓病は5~10年程度高血糖状態が続いた後からでてきますが、ご相談者の場合いつから糖尿病だったか不明ですので、(眼科で診てもらい)糖尿病による網膜症があれば、この蛋白尿も糖尿病からの腎臓病によるものと判断します。
治療として、糖尿病に対しては食事のカロリー制限とウォーキングなどの軽い運動を開始します(蛋白尿が多い場合や既に腎臓の働きがおちている場合は運動を制限します)。蛋白尿に対しての治療は、糖尿病があろうがなかろうが、食事の蛋白質(肉、魚、豆腐、卵、納豆など)や塩分を少なくし、腎臓にかかる負担を軽くすることが大事な治療になります。 最近は、血糖値を抑えるのみ薬や、血圧を下げることはもちろん尿蛋白も減少させて腎臓を守る血圧の薬が次々に使えるようになってきて、食事療法とあわせて腎臓の働きを維持・改善できるようになってきましたので、心配は後回しにして治療を開始しましょう。
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